バランスからアンバランスへ、変換ケーブルを自作する

2019-12-30

サムネイル

SU-AX01やPHA-3においてバランス接続の規格は3.5mmステレオミニ2個。今回はSU-AX01用に製作したバランスケーブルを一般のDAP, iPhoneなどで使用できるようにアンバランス変換ケーブルを製作しました。

製作意図

概要でも述べたように、最近自分が自作したケーブルはみなSU-AX01でバランス接続する専用の規格で、一般的なイヤホンジャック、3.5㎜ 3極ステレオミニ1個を備える機器では一切使用不可能です。そのため、iPhoneでも、DP-X1(筆者愛用のDAP)でも自作したケーブルをそのままで使うことはできません。間に変換ケーブルをはさまなければ使えません。市販品を探してもないので、作ってしまおうというだけの話です。

バランスケーブルの規格が3.5mm×2なのはSU-AX01, PHA-3などごく少数のアンプに限られているので、市販品のものは基本的にないはずです。おそらくこの手のケーブルは需要と供給のバランスが取れないのでしょう。自作以外の入手手段となると、eイヤホンさんでオーダーメイドするしかないと思います。結局作るしかないんですよね。筆者は最近自作ケーブルにドハマリ中なので、自作する良い口実ができて逆に嬉しいです。

材料

3.5mmステレオミニのジャックが2個、3.5mmステレオミニプラグのが1個、その他カラーブーツ等が必要です。今回は末端や分岐部の処理に余っていた収縮チューブを使いました。8芯です。

ロジウムメッキのプラグを選んだのはジャックがシルバーロジウムメッキだったのに合わせただけです。

作り方

今まで鬱陶しいくらいに丁寧に説明してきたので今回から結構はしょります。簡潔にわかりやすくをモットーに書きます!

  1. ケーブルを編む
    ケーブルを編む
    画像のように編みます!分岐前は8つ組み、分岐後は4つ組みをしました。※今まで4つ編みでしたが今回から4つ組みにしました。組みは立体的、編みは平面的な仕上がりになります。
  2. ジャック側はんだ付け
    ジャック側はんだ付け はんだ付けの前にカバー通すの忘れずに。画像は忘れてはんだ付けしたときのやつです(見やすいので採用)。ジャック側の極性は下の画像を参考にどうぞ。
    ジャック極性

    ただし、今回はこのジャックを延長ケーブル製作目的で使うのではなく、バランス→アンバランスに変換する目的で使うので、GNDは使用しません。また、左右それぞれLchを+側, Rchを-側とします。誤解のないように配線図を下に記しておきます。

    配線図
  3. プラグ側はんだ付け
    プラグ側はんだ付け ジャックで均等に2本ずつ割り振ったのでGNDに4本、Lに2本、Rに2本来てます。
  4. 収縮チューブで分岐部等の処理、グルーガンで絶縁・補強して完成!(省略)

感想・まとめ

実は・・

テスターで確認はしていたのですが、最初LとRを間違えて混ぜてはんだ付けしてしまったせいで超酷い音質になってしまっていたので、はんだ付け後でやり直したり色々と苦労しました。テスターでのチェック適当にやると僕みたいになるのではんだ付けの前にちゃんと丁寧にチェックしましょう。絶縁体が溶けないように気を遣わなければならなかったりと、直すの割と大変です。

音質について

悪くはないです。でも言わずもがなバランスの方がいいです。作っといてなんだって話ですが、無理にこのケーブルはさんでアンバランスで聴くことはないでしょう笑。あえて言うなら音がもりっと一体感を持った、という感じかな。うん。やっぱりバランスの方がいいです。

教訓

前述のようにLとRが混ざった状態ではんだ付けしてしまうと、音がモノラルっぽくなります。なんだか凄く音が汚く聞こえます。LとRの信号が同時にイヤホン側へやってくるので当然ですが・・。ステレオで左右の音が分離されていればいるほど綺麗に聞こえるって言うのはこういうことなんだなととても勉強になりました。それではまた。もう2019年も終わりですね。早いなあ・・。せんたーしけんがぼくをまっている・・!

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